フィレットがないCADデータを3DCGでどう処理するのか?

クライアントからCADデータを提供いただいて、CADソフトで開くとエッジにフィレットの処理がされていなことがほとんどです。CADデータは、あくまで設計図であり、データ修正の容易さ、実際に加工する現場との調整要因などを踏まえて、あえて入れていないことがほとんどかと思います。

フィレットが入っていない状態のCADデータ。
3DCGの場合、製品の完成物を魅力的にみせる、ということが目的の一つになります。その前提でみると、フィレットが入っていない製品というのは、「The CG(もしくは、CADデータそのまんま・・・)」という印象を与えてしまい視聴者の製品に対する印象を下げてしまう要因になる恐れもあります。
(もちろん、見た目よりも機能の説明に特化したCGを作りたい、ということであれば話はまた変わってきます。)
では、それを避けるにはどうするの?というのが今日のお話です。
やり方としては、2種類あります。
1 : CADデータ自体にフィレット処理を施す。
2 :3DCGソフト上で「見た目上、フィレットが入っているように」処理する。
1:「CADデータ自体にフィレット処理を施す」
これは提供いただいたCADデータに手作業でフィレットを入れていく作業です。
当方が扱う「Plasticity」というビジュアライズ専用のCADソフトでSTEP形式のデータで、提供されたCADデータを読み込みます。
そこでフィレット処理されていない箇所に全て入れていくのですが、これがなかなか手間のかかる工程になります。まず、要所要所によって、フィレットのかかり具合が変わりますので、個別に処理する必要があります。さらに、複雑に入り組んだ箇所にフィレットをかける場合は、ボタンひとつで、というわけにはいかず、一度、エッジを解体した上でフィレットを形成するような工程が必要になってきたりと、作業コストがかかってしまうのです。
しかし、製品をクロースアップショットで見せたい、さらにライティングでエッジにハイライトを入れて、そのハイライトがゆっくりと動く・・・などディテールを見せることを重視した演出では、これをやらないとリアルさが出ず、マストな工程と言えるでしょう。
メリット:データそのものにフィレットを入れるため、リアルな表現にしたい場合に
最適
デメリット:CADデータの形状が複雑であったり、ネジ穴などがたくさんあるような
場合は工数が膨らみ、コストが嵩む。

CADソフトで手作業でフィレットを入れた状態。

3DCGソフトに読み込み後 マテリアルとライティングを施した状態。
エッジにハイライトがついて説得力が増す。
2 : 3DCG上で「見た目上、フィレットが入っているように」処理する
3DCGでは法線と呼ばれる物体の表面の光の反射や色などをコントロールできる情報が、オブジェクトの形状を構成しているメッシュの面や頂点に存在しています。その法線情報をコントロールして、エッジの部分を検出してフィレットが掛かっているように擬似的に見せかけてる表現することが可能です。
あくまで擬似的に見せかけているため、カメラアングルによっては、違和感が出てくる場合がありますが、ある程度カメラが離れていれば、ほとんどわかりません。
非常にコストパフォーマンスに優れた方法でもあります。
メリット:CADデータをそのまま読み込んで、3DCG上で法線情報を設定するのみ
なので手作業よりもコストが安くすむ。
デメリット:ディテールを見せたい場合は、違和感が出てしまうため使えない。

フィレットがないデータを3DCGソフトに読み込んで
マテリアル・ライティングを施したのみの状態。

エッジの部分を検出してマテリアルをあててみると・・・

エッジにフィレットがついたようにみえる!
如何でしたでしょうか。3DCGには、このように擬似的に表現する手法をいうものがいくつも存在します。このブログでは、そんな3DCGの技術的なノウハウなどを発信して、ブラックボックス化しがちな工程をお客様にご理解いただく情報を発信しております。
CADデータを活用したいとお考えの担当者で「エッジ」の表現にこだわりのある方、ぜひお気軽にご相談ください。八王子を中心とした多摩エリアの企業様につきましては、直接伺ってお話を聞くことも可能です。また全国の企業様につきましては、Zoomなどで対応可能です。お気軽にご相談くださいませ。






コメントを残す